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反応しない練習 草薙龍瞬師朝日カルチャーセンター講義1

草薙龍瞬師の講義を朝日カルチャーセンターに聞きに行ってまいりました。
講座のタイトルは『反応しない練習』。
いつものごとくノートをシェアしたいと思います。
私が聞きもらしていること、誤解していること、多くあると思います。諸賢兄姉はお気づきの点をご指摘いただけるとありがたいです。

広めの教室に30人以上は入っていたのではないでしょうか。
机といすが並んで、前にホワイトボード。大学の教室みたいな感じです。
この回は正座や歩く瞑想はなく、座ったその場で目を閉じて感覚に気づく実習のみでした。

入ってこられた草薙師はタイのお坊さんより色の濃い、焦げ茶の衣を身に着けて、いきいきとした表情。
ノーマイクで大丈夫なくらい声が大きい。
まず何人かの受講者に「今日はなぜ来たんですか」「聞きたいことは何かありますか」といった内容の軽いインタビュー。
講義がはじまります。

10日ほど前までインドにいたんですよ。
インドでNGOを運営して、幼稚園や学校を作っています。
インドで35歳で出家したんですが、それまでは皆さんと同じようにネクタイを締めてサラリーマンをやっていました。嫌なこともあったし、苦手な上司もいました。
35才の後半が私の転機だった気がします。

人間の心には寿命がある。
10代は親元で育てられながら人格を作っていく時期。
20代はその「自分」を元にして社会に出て頑張って生きていく。
人によっては30代の後半から問題にぶつかることがある。
自分はこれでいいのかという迷い、人間関係の悩み。
日本人の死因で、40代以降はいわゆる3大疾病が中心ですが、30代は自殺が多いんです。私のもとに相談に来る人もその年代が多い印象です。

私は37才で「これ以上今までの自分を生きていてもしょうがない」、答えが見つからない、仏教的に言うなら「心の渇き」にぶつかったんです。

人の心は苦しみを抱えざるを得ない性質がある。
言い換えると、人の心は常に何かに反応せざるを得ないんです。
そして反応したら貪欲、怒り、妄想といった苦しみが出てくる。
これが無くなったらこの瞬間!幸せになれるはずなんです。

今こうやって座っていて、あるいは朝起きて布団から起き上がる時、歩いている時、「その瞬間」何も問題はないはずです。
でもその時、必要もない苦しみを作りだしている。
不思議ですね。
なぜか。
それが心の性質、さだめだからです。これを仏教では「心の渇き」、タンハーといいます。

ブッダの天才、素晴らしいところは、この心がどこから来るのかを明らかにしたことです。
この瞬間、止まらない、回り続ける、心の正体。
これを正しく理解した時にすべての苦しみはなくなります。
これが『悟り』です。

(続きます)

生きとし生けるものが幸せでありますように。
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プロフィール

しの2012

Author:しの2012
2012年から仏教を学び、ヴィパッサナー瞑想に取り組んでいます。

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