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消毒ジェルと怒り

《二日目のさらに続き》

手を消毒するためのジェルがお店にあったので買ってきた。
一時はこれ一本で米一升と交換できるといわれたほどの(冗談である)貴重品だったが、7月にはもう潤沢に供給されるようになった。
帰宅時には水で手を洗っているが、イベントの時などに必要かもしれないと思って確保。

ノズルを押すと一回分が出る仕組みだ。
開けて押してみる。
押してみる。
……出ないな。
こういうのは確か、最初にノズルを緩めなきゃいけないんじゃなかったっけ?
と一度外したりぐるぐる回してみたりするが、でない。
不良品認定。

すでに前回描写したとおり、十二分に長い距離を歩いた後なので、もう一度返品交換に行くのは面倒だ。
しかし、これで(明日にしよう)と思うと二度と返品できなくなる気がする。
だるい足を引きずり、一度脱いだ外出着を洗濯カゴからサルベージして着る。

こういう時、(いやだ!)(どうして私がわざわざ不良品のために出向かなければいけないのか!)(こういう不良品を作った責任者、出てこーい!)という怒り、現状否定のダメージを受けなくなったのは明らかに瞑想のおかげだ。
怒って自分の心身に鞭打つ必要はなくて、必要なことをただ、やればよいのです。
怒りとは激しくエネルギーを掻き立てるものだが、そのエネルギーは天から降ってくるのでも地から湧いて出るのでもなく、自分の体や心から無理やりに出しているものであるからして、出すと当然くたびれる。
内圧を上げるから心臓にも血管にも消化器や腎臓にも万障お繰り合わせを願うわけで、そのツケはいつかどこかで払わねばいけなくなるはずだ。

(……だから淡々と対処できるしのちゃんはエライなあ)と自分で自分を励ましながら蒸し暑い道を泳ぐようにしてお店に行き、手近な店員さんを捕まえた。
「これ、さっき買ったんですけど家でやってみたら出なくって」とボトルを出してみせる。
若い店員さん、ポンプの部分をいじっていたと思ったら、難なく一回分のジェルを出して見せた。

あれ?
私が勘違いしてただけ?
これって、使い方がわかっていないおばさんがクレーム付けに来たみたいになっちゃってる?

「ちょっとお待ちくださいねー」といってもう少し年季の入った店員さんに尋ねてくれ、私が返金希望だと取り次いでくれて返品させてくれた。
幾重にもお礼を言って、スタンプの押されたレシートと代金を受け取って店を辞する。

何が「怒りがわかなくてエライ」だ。もうちょっと手前で気づかなくっちゃしょうがないじゃないの。バカバカしい。
しかし本当にポンプの使い方がわからなかったのだし、誰かを陥れようとか得しようとか思ってのことじゃなかったんだから、勘弁してくださいよ。
と心は千々に乱れて、「自分を責める自分」と「自分を擁護する自分」と「疲れてぐったりしている自分」などに分かれて脳内会議が起きていたのだが、「返品してしまったのだからもうこれ以上考えてもしょうがないよという自分」が割って入って手打ちとなった。

夕方から夜にかけて一時間半瞑想してこの日は終了。

生きとし生けるものが幸せでありますように
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プロフィール

しの2012

Author:しの2012
女性。
ヴィパッサナー瞑想に取り組んでいます。

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