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12月の自宅リトリート

瓶から液体を器に注いでいると、終わりになって急に流れが速くなる。

12月に入ると、そんな調子で一日が過ぎるのが早く、気をつけていないと瞑想する暇がなくなってしまう。
というわけでカレンダーには25日に「自宅リトリート」と大きく書き込んでおいた。クリスマスにリトリート、仏教徒にはふさわしい、かもしれない。

さて今日も9時から5時まで、気付いていきましょう。
と言いつつ、さっそく作務。
前回作務を入れ過ぎて、単なる家事の日になってしまったので今日は一つだけ。
お正月用の黒豆を煮て、フリージングしておく。圧力鍋を使うとあっという間にふっくら煮えるので、手間はない。
さっと済ませて、ゆっくり瞑想する。

歩く瞑想の工夫で、「妄想にはまっていたことに気がついたら、歩く方向を変える」というのをやってみた。
複数で歩いているときにはしづらいが、一人で家の中を歩いているときには問題ない。気づきが入ったことと、それまでの妄想から気分を切り替えることを、動作で確認するのが目的。

(脳内ブツブツ……)あ、考えてた。方向転換。数歩進んで、まだ考えてた。方向転換。(ブツブツ)、方向転換。
右に行ったり左に返ったり、せわしないっつーの。
タンゴのレッスンしてるんじゃないんだから。
何度も方向転換して、立ち眩みしそうになってしまった。

そうやってハマりこんだ考え事の一つが、「借りたものはきちんと返しましょう」。
もう年末だ。→年末といえば、落語や西鶴の如く、大晦日の掛とり。他人に借りたものは年内に返しなさいと親に言われた記憶もある。→ちょっとしたものを返さないことが、自分の信用を損なうのだから用心せよというブログを前に読んだことがあるな。※→確かに、私も何人かに貸した本を返してもらわなかったことがあるが、その人たちへの評価は、そのこと抜きにはならないよね。→借りることにたいして誠実であるべきでしょう!
という連想だ。
(※Chikirinの日記『得るモノ、失うモノ』興味深い内容で、おすすめです。
https://chikirin.hatenablog.com/entry/20101214)

真にごもっともな論旨だが、そんなにはまるような内容じゃないだろ。しかし何度かぶり返してくる。
なんとかそこにハマりこまずに、その想念が起きてくる場所を見てみよう。
……見えた瞬間、歩きながら吹き出してしまった。
この想念の芯は「しのちゃんの本を返さん奴は許さん!」という自我であった。
それじゃああまりにも身も蓋もないので、主語が大きく倫理的に正しい「思い」に瞬時に化粧直しして、何度もご登場しているわけだ。
いやはや、ご苦労なことである。
この構造が見えて、「そりゃ腹立つよね」とありのままに認めたら、このテーマはぶり返さなくなった。素直なものである。どんな立派な主張でも、根っこのところには未解決の情動があるのかもしれませんね。
逆に、「『本を返してくれないことで何年も友人を許さないケチ臭い私』を成敗したい」と思ってしまったら、問題がもっとこじれて「正義の私」が大暴れするのかもしれない。

座る瞑想では、この後に控えるお正月の準備で、座りながらにして脳内は伊達巻を切ったり食器棚を整理したり、大忙しであった。

つつがなく5時になり、廻向をして終わり。
こうやって自分と共にいる時間を与えてもらえるのは、ありがたいことです。

生きとし生けるものが幸せでありますように
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プロフィール

しの2012

Author:しの2012
女性。
ヴィパッサナー瞑想に取り組んでいます。

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