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O比丘のこと

以前グリーンヒルでご一緒し、その後タイで出家されたO比丘が一時帰国された。
といってもまだ修行中の身であるので、大勢で歓待したりはしないようにと師の大福長老からご指導があり、仲間も三々五々、日程の合間をうかがって面会することになった。

私もタイになかなか行けそうにないので、ご無理をお願いしてお時間を頂いた。
比丘が女性のみと同席するのは戒律上まずいというので困ったが、本間先生が同席してくださることになり、おかげで私が浅い理解で質問するより、ずっといいお話がきけた。


当日、ふとメールチェックをしてみると、予定より早く時間ができたのでもう待ち合わせ場所の付近にいるという連絡が入っていた。
驚いて返信したのだが、そのメールは同行のタイ人から送ってもらったもので、すでにその人は比丘と別行動らしい。
え、じゃあ「待ってます」と言ってから、私が着くまで当てもなく比丘は待っておられるのか!
急いで荷物をまとめて部屋を出た。

前日に打ち合わせしたよりも4時間近く早いので、下手すると梅雨の寒空の中(比丘はお金を使うことができないから、当然お店にも入らない)4時間待つ可能性もある。
携帯電話で安楽に待ち合わせすることになれているので、こういうハードコアな待ち合わせには動揺してしまう。
比丘はしかし、静かに、苛立つことも不安になることもなく待っておられるのだろうなあ。
だから私もあわてることなく、気づいて向かわなくては。

待ち合わせ場所のお寺は観光地だったので、混雑していた。
ぼんやりと「本堂付近」という連絡だから、どうやって探せばいいものか。
境内は広い。
ちょっと途方に暮れる思いがしたが、まずは参拝して気を静めようと本堂に上がって手を合わせて拝む。
そして(比丘に会わせてください)とお願いする。

振り返った時、頭の中で(本堂にむかって右回りに探せば会える)という声がしたので、(本当かなあ)と思いつつ(←聞いておきながら疑う私もどうかと思う)、手すりのところに出てそちら側を見たら、渋い黄色の衣の人が庭石に腰かけているのが見えた。
いましたよ!
観音様、ありがとう。疑ってすみません。


しかし、近づいて顔を見るまで本当にOさんかしら、という気持ちは少しあった。
雰囲気が全く違ったのだ。
落語『目黒のさんま』で、お殿様に出すために焼いたさんまの皮を取り、骨を取り、蒸して油を落として上品に整えて吸い物に入れるというくだりがあるが、OさんもO比丘になってそれぐらい俗っ気を落としたと思った。
一時間半、寒いところであてもなく人を待っていたのに、表情に波長の乱れたところがなかったのだ。
一目見ただけで、ああよかった、よい修行をしておられる、とほっとした。
すぐに本間先生も駆けつけてくださり、少しお話を伺えることになった。

(明日に続きます)

生きとし生けるものが幸せでありますように。
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プロフィール

しの2012

Author:しの2012
女性。
ヴィパッサナー瞑想に取り組んでいます。

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